こんにちは、テイガクの前川です。
本日は埼玉県鴻巣市にて、屋根にのぼり、現地調査をしております。
ご覧いただいているこちらの屋根、スレート屋根にあたりますが、商品名が旧クボタのアーバニーと呼ばれる屋根です。
現在は販売されておりません。
標準的なスレート屋根と形がまったく違います。
このような小さな四角い形、横幅だいたい20cmくらいですが、
ウロコのような形のものがたくさん連なってデザインされている屋根です。
アスベスト入りのものと、アスベストが入っていないもの、両方ある屋根材です。
このアーバニーですが、スレート屋根のなかでも、高級な部類の屋根材にあたります。
通常のスレート屋根よりも、この{厚み}が少し分厚くなっています。
したがいまして、欠けや割れが分厚いぶん、生じにくい特徴がある屋根です。
その代わり、このアーバニーですが、リフォーム時に注意しなければいけない点がいくつかあるのも特徴です。
たとえば、このアーバニーを塗装する際、縁切り(えんぎり)とよばれる
スレートとスレートの間に隙間を設ける作業をおこなうことがありますが、
通常のスレートと違いまして、屋根材の横幅が20cmとかなり幅がせまいため、縁切りの作業を一枚ずつおこなわなければいけない
ということで手間がかかってしまいます。
また、カバー工法をおこなうときには、軒先の部分、ここに軒先板金というコの字型の板金を取り付けます。
そのコの字型の部分が、アーバニーの場合、厚みがあるので、分厚い屋根材専用の軒先板金を使わなければならない
といったところもリフォーム時に注意しなければいけないポイントです。
また、棟の部分ですが、今回このように差し棟とよばれる棟の仕上がりになっています。
アーバニーの場合、このように板金とアーバニーが棟の部分で一体化されているので、
棟板金を交換する際には、アーバニーもはがして、交換しなければいけません。
カバー工法の場合、基本的にスレートをはがすということは必要ないのですが、アーバニーの場合、棟板金まわりのスレート
アーバニー本体を取り外さなければなりませんので、スレートの処分費用がかかってしまいます。
ご覧いただいているアーバニーは、アスベストが含まれているアーバニーなので、
差し棟のアーバニーを取り外して処分する時、費用(棟部分のアーバニーだけの処分費用)が別途かかってしまうところも
注意をしなければいけないポイントです。
このように旧クボタのアーバニーですが、リフォームをするときに考えなければいけないことがいくつかあります。
これからアーバニーのリフォーム工事を検討されているかたは、ぜひ実績の豊富なリフォーム業者に
工事を依頼することを検討してみてください。
以上、テイガクの前川が
旧クボタのスレート屋根「アーバニー」について解説をいたしました。
ご視聴ありがとうございました。
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